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フィリピン人をうまく使うには?<教育編の1>

自分好みのわりと良さげで、CHECKリストの点も及第点のフィリピン人が採用できました。
でも、これだけじゃ上手くいかないんです。


社員教育の是

これ、日本の会社だと普通に行われています。
僕は社員数3000人程の、とある東証一部上場会社に15年ほど在籍していましたが、
今思うと、(今思うとですよ^^;)
組織という仕組みの中で、どのように自分が動くべきか、
また何をすべきか、そして会社が何を求めているのか、
知らず知らずのうちに、しっかりと身についていました。

決して僕は模範的な社員ではなかったし、
どちらかと言えば、枠からはみ出す不良社員でしたが、
そんな僕ですら、組織の一員として立派に(?)機能していたのです。

その陰には、社員教育というものが、
もっと噛み砕いていうと、会社のルールが明確だったことがあると思います。

組織を作るには、このルールというモノが必要不可欠です。
このルールは、原則として不変であり、ぶれない事が大事です。
そして、このルールに従い社員教育をしていくのです。

会社のルール(就業規則:Work regulations)

ここで用語の説明を少し。
ルールと日本語では表記しましたが、英語ではRegulations(レギュレーションズ)と表記しました。
では英語のRuleとRegulationの違いは何でしょう?

Ruleは「それがないと成り立たないもの」です。
たとえば野球なら、バットとボール、ピッチャーとバッターが存在しないと成り立ちません。
Regulationはルールという枠の中で約束ごとを成立させるものです。
野球なら、野手は何人、ベースは何個、枠を超えたらホームラン、三振でアウトなどです。

Ruleを変えると、まったく別のモノになってしまいます。
ボールを変えただけで、ベースボールはソフトボールに変身しますよね。
Regulationはたとえ変えても、その存在は脅かされません。
ホームランの枠は90mでも100mでも、ベースボールはベースボールです。

日本語でいう「ルール」は、RuleとRegulationを包括して使われ事が多く、
日本でRegulationという言葉をよく耳にするのは、F1などの国際レースくらいでしょうか。
この稿で言う「会社のルール」とは原則不変ですが、
時と場合に応じて、改変される可能性があるので、
英語では「Regulation」が正しいかと思います。

ルール創り

では会社のルールはどうやって作りましょうか?
矛盾するかもしれませんが、人が集まり共に行動すると、
必然的にルールが発生してきます。
会社においても、何か事が起こりそれに対処することで、
ルールが生まれます。
このルールを記述し、明確化し、周知し、
次に同じことが起こった場合の行動規範にします。
改訂に改訂を繰り返し、会社の成長と共に成熟したルールが出来上がっていきます。
ですから何でもかんでも最初に決める必要はないのです。

ただし、勤務時間や出勤時間、所定休日、といった勤怠規程、
給与や支給日、昇給、賞与などの人事規程、は先に決める必要があります。
その他の事は、業務をしていきながら随時決めていけばいいのです。

このルールを決める際に大事なことがあります。
それは、フィリピン人に合議させた上で、あなたが決定するという態を取ることです。
フィリピン人は、0から物を作る事は苦手です。
ですから、あなたが二択か三択の草案を作ってやり、
それを合議させるのです。
結果は誘導的で構いません。

例えば飲食店の場合、
「Staff's action when a customer just come into the shop.」
(お客さんが店に入ってきた時のスタッフの行動)
A. Do Nothing  B. Smile  C. Say "Welcome!"(or "Irrashai mase!")
なんて草案を渡して、フィリピン人スタッフに決めさせるのです。





合議中
奴らだって、バカじゃありません。
ちゃんと期待通りの答えを持ってきます。
そして、あなたが承認し、会社のルールブックに記載させるのです。

この際、当初は上手く会議が出来ないかと思います。
「何時までに決めなさい。」と言ってもそれまでに結論が出ないこともしばしばです。
そこで、あなたは今日の司会役(facilitator)を指名します。
これは持ち回りで巡回させるのが良いでしょう。
根気よく続けるうちに、会議も様になってきて、頼もしく感じる日がきますよ。

大事なのは、このルールを決めたのは自分たちだと、思い込ませることです。
たとえ草案をあなたが作り、それが誘導的であっても、
合議をし、自分が参加したという事実が重要なのです。



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