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続々・ちょっと「?」な不動産屋

何だか、長編になってきました^^;

前回は、フィリピンの建物の耐震性について述べました。
耐震性については、大地震の頻度を考慮した場合、現状で問題はないと思われます。

フィリピンの建物の耐久性

さて、耐久性ですがこれは何とも言い難い、というのが本当の所です。
というのは、建築基準やそれに基づいた設計がどんなに完璧に近くても、建物は人が造るものです。
人が造るという事は、それに携わる人の技量に左右されるという事です。
そしてその技量には、技術もそうですが、知識という部分が関わってきます。

僕はフィリピンの職人の、知識という部分について「?」を感じます。
技術も知識も豊富ないい棟梁が現場にいるならば、問題はないでしょう。
また、技術のある棟梁と知識のある設計士が、コンビを組んでいれば、問題はないでしょう。
でも残念なことに、それは非常に「稀」なケースです。

ほとんどの現場は、テクニックには長けているが、知識はない職人によって運営されています。
また、デザインは出来るが、現場監理能力のない設計士によって設計されています。
彼らの主眼は、自分の設計通りに建物が建てられるかのみです。
そしてほとんどが現場監督はいません。

この状況で、耐久性のある建物が出来上がるとは言い難いでしょう。
ですから、フィリピンの建物はいつも補修が必要なのです。
補修によって、延命措置を図っている、というのが本当の所です。

其彼のサイトで、某有名大学の教授の論文を掲げて、
建物の耐久性について語っていましたが、
あれは、ある程度以上の品質があるという前提での論文ですので、まったく参考になりません。

では、フィリピンの建物はどの程度耐久性があるのでしょうか?
耐久性という言葉を「使用に耐えうる期間」とすると、
最低で十数年、最高で百年以上となるでしょう。
逆にいえば、それだけ品質が安定していないという事にもなります。

また耐久性を「補修・修理が必要のない期間」とすると、
フィリピンの建物の耐久性は、
数ヶ月から、長くても4~5年というところでしょう。
日本のご自宅と比較してみてください。

上記は若干分かりにくいかと思います。
車の耐久性ということに置き換えて考えてみると、イメージできるかもしれませんね。

建物の耐久性などというものは、一概に語れるものではありません。
しかし、その物件を目で見て、推測することは可能です。
できればプロを同行し見てもらうことをおススメします。

クラックについて

其彼のサイトで、クラックは補修をすれば問題がない等と非常に無智で無責任な発言をしています。
主要構造部(柱、梁、床、壁、階段、屋根)に入ったクラックは建物にとって致命的です。

フィリピンの典型的な建物のを見てみましょう






左の図で
RCは鉄筋コンクリート
CBは補強コンクリートブロック
を示します


ほとんどのフィリピンの建物は、上図の様な工法で建てられています。
ある程度大きなビルでも、基本的にはこの工法です。
こういう建物の構造を、ラーメン構造と呼びます。

ラーメン構造で重要なのは、「梁」「柱」「床」の3部材です。
上図のCB壁と鉄骨小屋梁は、構造上重要ではありません。(でも主要構造部です^^;説明は何時かします。

この重要な部分に、クラックが在ったら大問題です。


左の図で
赤い線で示した様なクラックは、危険です。
特に床のクラックはダメです。
逆に、青い線で示した様なクラックは、危険はありません。

赤い線を、構造クラックと呼びます。
幅が0.3mm以上ある場合は、専門家を呼んで診断を仰いだうえ、適切な処置を施しましょう。
また、このようなクラックやクラックの痕跡を見た場合は、その建物の購入は控えたほうがいいと言えます。


一方青い線を、収縮クラックと呼びます。
このクラックは、コンクリートの特性上どうしても避けられないクラックで、日本でも多数見られます。
コンクリートが落ち着けば、止まりますので補修をしましょう。
放っておくと、漏水の原因になったりしますので、エポキシ樹脂やシリコン樹脂で良いので、補修しましょう。

またここに示した以外の、髪の毛の様に細いクラック(ヘアクラック)が見られる場合があります。
これも収縮クラックの一種で、仕上げ材(モルタル等)のひび割れの場合が多いです。
深さを測って、仕上げ材の範疇なら問題ないです。

ちょうどこのショートケーキの生クリームの部分が仕上げ材の範疇ですね。

生クリーム部分にヒビが入ってても、問題ないです。





次回はまとめです^^



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