フィリピンで事業をするにあたり、従業員としてフィリピン人を使うわけだが、これがなかなかに難しい。
僕は過去8年間で、300人以上のフィリピン人を面接し、延べ100人以上(少なくとも3ヶ月以上働いた者のみカウント)を使ってきました。
今回から数回にわたり、僕の過去の失敗も踏まえながら、「フィリピン人をうまく使う」という事を考察してみます。
使えないフィリピン人
- 就職に対する執着心が欠如している人間。
- その日暮らしの感覚を持つ人間。
- 独立心が低く何歳になっても親の擁護下に居る人間。
- 享楽的で、話題がいつも同じ人間。
- 異性に対する興味が強すぎる人間。
- 妙に自尊心が強く、虚栄心も強い人間。
- 人の話を聞かず、自分の話ばかりする人間。
- 「すみません」「ありがとう」という言葉が口から出ない人間。
- 面接に遅れてくる人間。
- 面接の待機中に、TEXTや電話を頻繁にする人間。
画像は記事とは関係ありません^^; |
1のタイプですが、家長(父親か母子家庭の母親)が仕事をしていない家庭に育った人間に多く見られます。
「仕事についていない自分」を正当化する術を持っていて、言い訳をして自己弁護するため、意識を変えることは困難。
面接時に、父親の職歴、母親の職歴を履歴書(Resume)に記入させる事で、ある程度予測は出来ます。
2のタイプは、計画性が無く、行き当りばったりの人生を歩んでいます。
こういう人間のResumeは、間違いなく写真が貼り付けられていることは無い。
おそらく、面接の当日もしくは前日に、慌ててResumeを準備するため、写真を貼る程度のことすら、手が回らなかったのでしょう。
面接時に、「旅行に行く時、一番最初にすることは何ですか?」「一番最後にすることは何ですか?」と質問してみましょう。
まず、答えられませんので。
3のタイプは、親の脛をかじれば生きていけると思っているので、仕事に対しての意欲が薄いです。
「入社後6ヶ月間どこそこ(容易に行き来できない遠方の土地)の営業所に、勤務になりますが可能ですか?」という質問をぶつけてください。
(そんな営業所などなくても構いません。質問だけです。ただし日本勤務だけは言わないでください。)
このタイプの人間は、出来ない理由を並べ立てます。
4のタイプは、なかなか見抜くのが難しいですが、「あなたの趣味は何ですか?」という質問に対し、積極的に「語っちゃう」傾向にあります。
専門用語や俗語を多用し、こっちが分かっているかどうかお構いなく話し続ける場合は、まずこのタイプです。
5のタイプは、女性には少なく、いわゆる「女に現を抜かす」タイプです。
女の事にしか興味が無いので、面接の事務所に女性事務員が居たりすると、そわそわと落ち着きがなく、盗み見をします。
その場に女性が居ないとなかなか見抜けませんが、出来れば面接日にだけでも、秘書役の女性を用意しておくと良いかと思います。
または、面接日を限定し、女性を含めた数人を一度に集めても、こういう人間は確認できます。
6のタイプは、初対面の面接時でも「po」という言葉を使いません。妙に自信満々なので、すぐに分かるかと思います。
概して、何のスキルも経験もない自信過剰なケースが多いので、その辺を良く探ることが大事かと思います。
またこのタイプの人は、比較的ですが、英語を駆使する傾向にあります。
マネージャークラスでの採用の場合は、そのスキルや経験にも依りますが、使える可能性があります。
しかし一般の従業員としては、使いづらいので採用しない方が良いかもしれません。
7のタイプは、質問をしても的を得ない回答をするくせに、多弁です。
YESかNOかの質問をしても、多くを語ります。
間違えることを恥だと非常に強く思っているので、多くを語ることで誤魔化そうとする心理によるものと思われます。
またこのタイプの人間は、やたら質問をする傾向にもあります。
面接の場を、自分が主体と考えている証拠です。
これは前述の6のタイプの人間にも当てはまります。
8のタイプは、基本的に自己中心の人間で、他人に対し感謝や謝意を示す感情に欠けます。
または、尊大で他人に感謝や謝意を示す事を、格好悪いと思ってます。
人間性の面で、日本人とは絶対に噛み合いませんから、どんなに優秀そうでも採用は控えたほうが良いでしょう。
9・10のタイプは、問題外です。
基本的に仕事を舐めていますので、良い従業員には絶対になりません。
ただし、10分以内の遅刻で、汗をかきながら「スミマセン!」と言って来た場合は、該当から外しても良いかもしれません。
この人物は、遅刻をしたという意識がある事、幾らかでも早く着こうと努力をした事が見受けられますので、一言だけ「遅刻はダメだぞ」という言葉をかけると、一発で主従関係が築かれその後の展開が楽になります。
使えない人間を採用しないために
使えない人間を面接時に篩い落とすことが出来れば、自ずから展望は開けてきます。ネガティブ要素を会社に入れない、腐ったリンゴは直ぐにはじく、という事が必要です。
面接時のチェックリストとして以下のような物を作っておくといいでしょう。
対策 | 対象 |
父親の職歴、母親の職歴を履歴書(Resume)に記入させる | 職に対する執着心 |
家族構成の説明(どこ・誰と住んでいて、各々何をしているか?) | 同上・論理的思考 |
Resumeの写真貼付の有無 | 計画性・真剣度 |
秘書役の女性の準備 | 興味の対象 |
面接日の限定。その待ち時間の態度・行動・言動のCHECK | 興味・意欲・真剣度 |
話す時に「po」という敬語を使うかどうか? | 恭順度 |
面接の始まりに何らかの挨拶をするか? | 社交性・モラル |
面接の終わりに「ありがとうございました」と言えるか? | 興味の対象・モラル |
Q.「旅行に行く時、一番最初にすることは何ですか?」 | 計画性 |
Q.「一番最後にすることは何ですか?」 | 計画性 |
Q.「入社後6ヶ月間、地方勤務は可能ですか?」 | 仕事に対する意欲 |
Q.「あなたの趣味は何ですか?」 | 仕事に対する意欲 |
Q.「YES or NO質問」 | 恭順度・自尊心度 |
Q.「あなたは昨日の朝、何を食べましたか?」 | 注意力 |
これは、ネガティヴリストですので、該当項目がいくつ以上は採用しないなど、基準を作っておくべきかと思います。
この他にも、「服装」「身嗜み」(過ぎる奴も×)等もCHECKします。
ちなみに僕の場合、
「対象」部分の赤字に該当した者は、採用しません。
ピンク字は重視項目で「-40点」です。
オレンジ字は「-20点」です。
黒字は「-10点」。
合計が「-100点」に達した者は、採用しません。
今回は、使えない人物評としてネガティブ要素を検出し、採用の時にフィルターとして使う事を提案しました。
次回は、ポジティブ要素を探してみましょう。
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